爪ケア事件 「虐待」再検証へ

 北九州市第3者機関の議論スタート

 2010年9月の福岡高裁判決で、北九州八幡東病院の元看護課長の逆転無罪が確定した爪ケア事件について、北橋健治北九州市長は12月2日開催の市議会本会議で「第3者機関(=尊厳養護専門委員会)にもう一度『検証』していただきたい」と答弁した。また現在高裁判決の閲覧許可申請をしているが、個人情報もあり手続きに時間がかかっていることを明らかにした。原田里美議員(共産)は「本市の虐待認定の判断に誤りはなかったのか」と指摘し、今後の市の対応を質した。

 市長は「高裁判決は刑法上の傷害罪に関するもので、虐待認定した高齢者虐待防止法とは法律の趣旨や目的、内容が異なる。結果についてコメントすることは適切ではない」と前置きし、「重い事実として受け止めている。本人からも認定見直しの陳情をいただいた。無罪判決についてどうような証拠に基づいたのか確認するため、福岡地方検察庁に詳細な裁判記録の閲覧許可を申請している。検察庁は開示する内容を確認していると聞いている。閲覧が出来れば虐待認定の根拠と照らし合わせて、出来る限り早く委員会に報告して、ご意見をいただき、適切に判断させてもらう」と現状を説明した。原田議員は再質問で「彼女は当時、話を聞いてもらえなかった。新しい年が新しい気持ちで迎えられるようにしてほしい」と要望。市長は「出来るだけ早く閲覧させてもらう」と繰り返した。

 尊厳擁護専門委員会は10年12月22日と11年1月17日にそれぞれ会合を開き、今回の「虐待認定」について議論した。

(2010年12月11日付)



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