元小倉税務所長 脱税指南事件公判

解同お墨付きは20%引き

 小倉北区内の不動産会社アイデアル代表取締役高橋和広被告(49歳)の脱税申告を請け負ったとして、法人税法違反に問われた元小倉税務署長で税理士の高藤正義被告(68歳)の両人の初公判が5月26日、福岡地裁(野島秀夫裁判長)で行われた。

 同事件は、2007年7月に前述の両被告と、アイデアル社顧問の元税理士(44歳)の3人が共謀して小倉税務署に、06年6月~07年5月までの所得約20億円を約6億1000万円だったと過小申告をし、約4億4000万円を脱税したというもの。

 この過小申告が、1978年に大阪国税局が解放同盟大阪企業連合会と交わした「新7つの約束事項」に従い、今尚おこなわれている特別枠の「脱税」指南ではないか、ということだ。

 アイデアル社は解放同盟員ではないことから「えせ同和行為」でもある。その「うまみ」を知る高藤被告は、福岡国税局の「同和対策」室長を務めた経験があり、小倉税務署長を退職後、解同県連の顧問税理士を09年まで務めた。 

 初公判で高橋被告は起訴内容の一部は認めたが高藤被告は、「脱税共謀はしていない」と無罪を主張。高橋被告はあしなが基金に1000万円、福岡県弁護士会にも1000万円の寄付。小倉北区内に15億円を隠しもっていた旨を弁護士は冒頭陳述した。

  高藤被告の弁護士は「脱税ではなく同和企業を対象にした固定資産税の特別控除」で、国税庁の通達に基づき、以前は「30%控除だったが本件発生時は20%控除になった」と述べた。

 2000年2月、福岡県は県下市町村に「固定資産評価基準取扱いの通達廃止」を通達している。太宰府市ではこの県通達にもかかわらず「同和地区にかかわる固定資産税の適正な課税」を継続する文書を出している。同文書には「税務課職員が関係地区住民宅に『固定資産税の適正価格』『市民税申告相談受付』に関するチラシ配布と減免申請・申告受付に出向くことは『地区の実態に学ぶ』機会と捉えています」と続き、解同王国を実践。

 高藤被告が02年に小倉税務署長を最期に退職後、税理士を開業した年の3月、国の同和対策施策は消滅し、同時に「同和対策室」も廃止された。

 県通達も無視し、「二重帳簿」的な施策が実施されている。今年も減免分の一割を支払い申告手続きすれば、国税局員が申請を受け付けた事例がある。その際、解同地協に別途会費名目で1万2000円を支払えばいい、という。 

(2011年6月1日付)   



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