新スタジアム計画に慎重論

賛成は25% 中村市議が独自アンケート

 「当初は十中八、九の市民が疑問を述べたが100億円を1年間ではなく20年、30年で支出することを説明し、ご理解してくれる方がたくさんいた」。

 先の北九州市議会3月定例会で、2期目に突入した北橋健治市長は新スタジアム建設計画について、市長選挙戦を通じて得た見解を示したが、登壇した議員からは同計画の中止や凍結、慎重さを求める意見が出た。市長は「(市民への)説明が不十分だと率直に感じている」とも述べ、市民への説明は「これからが本番」とし今後、出前講演や市長参加のタウンミーティング、アンケート調査を実施するという。

本会議では7名の議員が新スタジアムを取り上げた。市長は公約の1つに同建設計画を掲げ再選を果たし、2度の外部評価を受けるなどの計画推進の手順を再三にわたり説明している。質問した議員の多くは市民の理解をどのように得て、判断するのかをテーマに挙げた。

 村上幸一議員(自民)は市自治基本条例に明記された住民投票で、「スタジアム建設の是非を問うことを検討すべき」と質疑したが、梅本和秀・企画文化局長は「現時点で実施する考えはない」。また同会派の鷹木研一郎議員は「従来のパブリックコメントだけでは足りないと思う」と指摘した。

 中村義雄議員(自民市民ク)は、自らの支持者を中心に行った新スタジアムの賛否を問う独自のアンケート調査結果(上記/回答者2366人/実施期間1月4日~2月15日)を示した。賛成は25%にとどまり、その賛成者に新スタジアムと八幡病院建て替え、小中学校エアコン設置、国保料引き下げ、その他の優先順位1位を聞いた結果、新スタジアムは28%だった。また回答者全員の優先順位でも新スタジアムを1位としたのは7%で最低。同議員は「作るなと言っているのではない。市民の最低50%、出来れば70%が『いいよ』となってから進めてほしい。これまでは凍結を」と求めた。

 井上真吾議員(共産)は「市民の意見を聞いて、反対の声が多ければ計画を止める選択肢はあるのか」と質問し、梅本局長は「いろいろな意見があることは承知している。全力を尽くしていくということ」。

    ◇

 企画文化局スポーツ振興課は今後、出前講演などで実施するアンケート調査について「賛成反対ではなく、こちらの情報が理解されているのかどうか、他にどんな情報が必要なのかなどを把握する」とし、近く作成する。

 JR小倉駅北口で計画されているJ2ギラヴァンツ北九州のホームグラウンドとなる新スタジアム建設計画に絡み、仮に現在の本城陸上競技場をJ1規格で建て替えた場合、新設と同等の費用がかかることを明らかにした。小倉駅北口での建設費用は百億円超と試算されている。3月2日の北九州市議会本会議で中村義雄議員が質問した。

 J2のスタジアム規格は観客席数1万席、J1は1万5000席。本城陸上競技場は1万席。

 梅本和秀・企画文化局長の答弁によれば、「本城」を建て替えるとした場合、観客席数の他に常設チケット売り場の設置や、物品販売所、トイレ数の不足を解消する必要があることを挙げた。また現在の建築基準法上の構造規定に適していないため、「全面建て替えになる。期間は約2年が必要。別にJ2規格を満たした代替施設が必要となる」と梅本局長。

             ◇

 3月8日開催の総務財政常任委員会では、昨年最下位のギラヴァンツ北九州への支援も話題となり、10年度のチーム運営費は約4億6000万円。J2平均の半分だった。将来的にはJ2入れ替え戦も行われるため、さらなる財政面の支援を求める声も出た。

(2011年3月21日付)



Yahoo!ブックマークに登録

サイト内の記事・写真・データ・その他の著作権は小倉タイムスが所有・管理しています。許可なく転載することを固くお断りします。