北九州市 試験焼却費 議決なく

既決予算から捻出 問われる議会の存在

 北九州市が5月23日から25日に実施した、石巻市の震災がれき試験焼却。北九州市が負担した処理費を「既決予算」内から捻出し、補正予算を計上せず、議会議決なしで行っていたことに、市議会から「きちんと費用の明細を示すべきだった。説明責任を果たすべき」との声があがっている。北九州市環境局循環社会推進課は「既決予算内で、ある程度実施出来ると判断した。今回は災害廃棄物処理という特別な事情があった。通常業務のプラスαで対応出来ると判断した。市長もスピード感を持って進めていくと言っていたので」と説明している。今回の試験焼却は西日本初の実施、北橋市政の重要施策の1つで全国が注目しただけに、議会審議を通じた「市民への説明責任・情報公開」、市議会の在り方を投げかけている。

(震災がれき受け入れ要請を全会一致で決議した北九州市議会)

今回の試験焼却業務(焼却・埋立など)にかかる経費見積額は1334万150円(税込)。

予算を定めることは議会の議決事項と地方自治法96条に書いてある。また同法218条で、既定予算に追加、変更の必要が生じた場合は「補正予算を調製し、議会に提出すること」。一方で220条では、「予算の執行上必要がある場合に限り」の予算流用を認めている。

北九州市が試験焼却を実施する前の市議会は、2012年度当初予算案を審議する予算議会。市議会が震災がれき受け入れ要請を全会一致で可決したのは3月12日。当初予算に試験焼却するための費用は想定されていない。

環境局は補正予算を計上せずに予算捻出した理由を、費用が少なかったことを挙げている。事前協議した財政局財政課は「金額が少なかったので(既決した)焼却コストの中で対応出来ると判断した」と話し、原則は補正予算だが、議会開催のタイミングや目的を損なわない内容などが判断材料になるという。

 静岡市も5月23日に震災がれきの試験焼却を実施した。同市が負担した費用は145万9983円。同市環境局廃棄物政策課によれば、同費用は専決処分で他の費用から流用し、6月14日開会の市議会に補正予算として計上した。

大阪市は7月臨時議会に、震災がれき試験焼却(100トン)と本焼却(二か月分6000トン)の費用9468万円(焼却・埋立・分析のみ)を補正予算として計上し可決された。11月頃に試験焼却、来年1月頃に試験焼却結果公表、本格受入れ説明会、2月頃に本格受入れとの日程が公表されている。

(2012年9月11日付)



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