震災がれき受け入れ決議の真相

全会一致の北九州市議会

2月定例会半ばの3月12日、北九州市議会が全会一致で可決した「震災がれき受け入れ要請決議」は、受け入れ決議に反対する傍聴者に退場命令が出る事態に発展した。今後、受け入れ表明をするよう求められた北橋健治市長の対応が注目される。

今回の震災がれき受け入れ要請決議は全会一致で可決したが、当初は7日にも自民党(21名)が単独で出す方針を示していた。ただ「自民党のスタンドプレーにしては駄目だと思った。超党派でやる」(自民議員)ことで、決議案提出期限の8日、ハートフル会派(16名)と公明党(11名)が文案を調整し共同提案した。この時点で共産党は決議案には反対だったため、12日の決議案採決は見送られた。翌9日に共産党が修正案と示し「通常の廃棄物相当と判断されるもの」の一文を盛り込むことで合意。決議案は議会運営委員会からの提案となり、12日採決となった。

12日午前の本会議。全会一致で「がれき受け入れ決議」が可決した直後、傍聴席からは「市民の声を無視するのか」「誰が安全と判断するのか」「賛成」「おまえらは非国民」など悲鳴・怒号が飛び交った。(写真上)議事が数分間中断し、抗議を止めない一部傍聴者に議長が退場命令を出した。

 自民党は本会議で、鷹木研一郎議員を筆頭に他議員も、北橋市長に震災がれき受け入れを要求していた。同会派は当初から決議を出すことは決めていたといい、理由はあの震災からちょうど一年の節目だから。鷹木議員は「議会中にやることに意義がある。他都市へのメッセージになる。賛同してくれる都市が出てくれると思う。受け入れを前提にした決議」と話し、議会運営委員長として「議会として(決議に明記した受け入れ条件に合っているのかどうか)判断出来るための努力はしていかないといけない」とも述べた。

 環境省が昨年4月と10月に、全国の自治体に対して実施した「災害廃棄物の受け入れ検討状況調査」の中で、「想定受入処理能力」について北九州市は、焼却処分(可燃物)は年間1万5000トン、破砕作業は年間2万4500トンと回答している。

市環境局循環社会推進課によれば、処理能力は日明工場と皇后崎工場で受け入れることを想定して試算した。2つの工場で処理する市内分を新門司工場で処理する。破砕物も同様の考え方。

北九州市は昨年5月の時点で、釜石市に対して、搬入方法や処理施設や仮置き場などを明記した「震災廃棄物の処理に対する支援策」(提案)をまとめており、仮に震災がれき受け入れを決めた場合、この支援策がベースになる可能性はある。

(2012年3月21日付)

 

(12日、本会議開会前に議会棟前で決議案反対を訴える市民ら)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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