宿泊料 不正受給

小倉競輪贈収賄事件 市係長が証言

小倉競輪事業をめぐる贈収賄事件で逮捕起訴された市係長の判決公判が1月19日午前、福岡地裁小倉支部であり、係長は、出張した際に旅費として北九州市から支給される「宿泊料」を実際には払っていないのにも関わらず、受け取っていたことを証言した。

北九州市の宿泊料支給は領収書など金額を証明するものが不要な仕組みで、1泊1万3500円という定額制が悪用された。

同日は係長の証人尋問があり、「ここ2年ぐらいは、(贈賄側の)ドゥ・フォー・ユー社長が事前に料金を支払っていた」と話した。大泉一夫裁判官は「ドゥ社が事前に料金を支払ったなら、領収書もドゥ社が持っていると思う。領収書もないのに市からどうやって宿泊料をもらったのか」と問いただした。係長は「宿泊相当分がもらえる。証明はいらない」。裁判官は「金額も高いし、領収書がいらないとはびっくりした」と感想を述べた。

係長本人とその部下に対する証人尋問後、検察側が懲役10か月を求刑。すぐさま裁判官は懲役10か月、執行猶予3年・追徴を言い渡した。

今回、係長が大阪や東京へ出張した際の宿泊代計5万4540円等をドゥ社社長が支払ったとして、収賄として認定されたが、証人尋問で係長はそれ以外の宿泊代についても同社が事前に支払っていたと証言。社長から「餞別代わりだからいいよと言われ、ついつい甘えてしまった」と係長は言い訳した。

北九州市旅費条例によれば、宿泊料は市長や副市長、常勤監査委員、教育長は1泊1万6500円、それ以外は1万3500円の定額制。出張した際、宿泊料はまず本人が立て替え、後日、実際にかかった金額にかかわらず、定額の宿泊料が支給される。領収書は必要ない。

総務企画局給与課によれば、同条例は国家公務員の「旅費法」に準拠しており、定額制の理由は「事務の合理化」と説明している。ただ出張先までの運賃は契約している旅行会社からチケット現物が渡される。多くの出張は宿泊費も含めたパック料金で行われているという。

福岡県は宿泊料も実際にかかった金額(実費)分が、領収書で証明して支給される仕組み。

(2012年1月21日付)

 



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