産業医大 若松病院60床を大学病院へ

地元医師会「地域医療の将来への責任放棄」

今年4月に北九州市立若松病院を買収した産業医科大学が若松病院の病床60床を本院に移床する計画を打ち出した。市病院局は先月、この話を人づてに聞いた。正に「寝耳に水」。病院局も舐められたものだ。

居ぬき(ベッド・医療器具・家具・調度品付)の210床の譲渡金額28億3000万円は、建設価格の半額。この大盤振る舞いの譲渡に際して、産業医大と市が交わした約束の最大は「地域医療を守る」。

開院当時、入院ベッド数は50床でスタート。5月に150床に。そして8月11日、産業医科大学は若松医師会(津田恵次郎会長)に「若松病院移床計画に関する要望書」を出した。

若松医師会は9月15日、産業医科大学に対して要望書を手渡したが、11月上旬になっても返事は来ない。

医師会の要望書概要は「若松病院の病床は地域住民の財産」「残り60床を生かした若松区内の地域医療を先行すべき」「北九州市立若松病院移譲検討委員会でのヒアリングで『初期の移床はない』の反する」「地域医療の将来への責任放棄」「教育を行う大学病院としての道義的責任、倫理的責任に反する」というもの。

北九州市の南本・病院局長は「150床で運営する、が約束だったからおかしいことはない。これが100床、150床持っていくというなら乗り込む」と言う。

680床しかない民間大学病院が増床のために破格の値段で買収した、というのが筋ではないのか。

(2011年11月11日付)



Yahoo!ブックマークに登録

サイト内の記事・写真・データ・その他の著作権は小倉タイムスが所有・管理しています。許可なく転載することを固くお断りします。